コラム:十味敗毒湯って元々どんな漢方?
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先日の記事で、20代〜30代の方の間で漢方薬が流行っているとの記事を書きました。
では、実際どんな漢方薬が多く使われているのかを調べると、男女ともに加味帰脾湯と十味敗毒湯がよく使われる様になった様です。
今回のコラムでは、そのうちの「十味敗毒湯」について書いていこうと思います。
まず、一般的な目的としては、主にニキビや皮膚炎に対して使われています。
十味敗毒湯の効能について、
華岡清州という人が、江戸時代の大元瘍科方筌という本に
「 十味敗毒散,癰疽,および諸般の瘡腫起こりて,増寒壮熱,疼痛する者を治す」
「諸疔瘡,発熱悪寒,頭痛,疼痛の者を治す」
と書き残しています。
疔瘡とは、体表部に発生する危険な急性化膿性の皮膚疾患です。
重症のおできと思って頂いても大丈夫です。
この本が書かれた江戸時代は、今と違って抗生物質がなかった時代なので、顔近くにできた皮膚疾患が血管を通して脳に影響して、最終的には死に至らしめるなど、皮膚疾患は油断できないものでした。
昔は今より皮膚疾患を東洋医学の力で治療をしていたので、その場面で十味敗毒湯が使われていました。
この様な背景が見えていれば、昔の本に書いてある様に
おできと発熱悪寒、頭痛、疼痛などがセットになっている事がイメージしやすくなります。
十味敗毒湯と名前には毒とついていますが、中医学では毒とは、邪気(人体に悪さをするもの)が一定以上溜まって力を持った概念です。
それだけ強いお薬なので、長期服用は注意が必要です。
お身体の状態にあっていなければ漢方薬は効かないので、漠然とのむ事は避けてください。