コラム:古典から学ぶ漢方薬の精神への影響
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漢方薬には精神状態を整えてくれるものが沢山あります。
ただ、種類が沢山あり、それぞれ働き方が違うので、簡単な使い分けと使ってはいけない場面を古典を用いてご紹介します。
素問「石薬発瘨、芳香発狂。」
意訳すると、
「鉱物性の薬物などは精神的な抑うつを引き起こし、芳香性の薬物は精神的な興奮を引き起こす」
となります。
実際の日本でよく使われる生薬で挙げていくと、
精神的に鬱々している状態→竜骨や牡蠣など重い薬はNG
精神的に興奮している状態→香附子や木香など芳香性の生薬はNG
となります。
ただ、これらは逆にすると良い効果があります。
精神的に鬱々している状態→芳香性の生薬で気持ちを開かせる
精神的に興奮している状態→重い生薬で気持ちを落ち着けさせる
これらは中医学でよく使われる方法です。
筆者:日下