コラム:漢方薬の効く仕組み
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漢方薬は、「自然由来で身体に良いもの」とボンヤリとしたイメージがある方も多いと思います。
でも、沢山の種類があり、どうやってその人に合った漢方薬を選んでいるのか側から見ると不思議に見えます。
実はこの医学、全然ボンヤリしておらず、しっかりとした理論体系の上に成り立つものなんです。
ただし、その理論は西洋医学と全く違い、中国に古来より伝わる陰陽五行・臓腑経絡などの自然観・整体観に基づき、日本独自の発展も合わさったものとなります。
その中にも様々な流派があり、人によって治療方針は分かれますが、
基本的には診断により、臓腑経絡の状態を捉え、そこの過不足を漢方薬によりバランスをとり、正常な機能に戻すことにより健康状態を底上げする事で、症状を改善させるものとなります。
また、診断術も膨大な時間をかけて積み重ねられたものなので、
「何が原因で、どの様なメカニズムで今の状態になってしまったのか」まで様々な情報から考察した上で、その方の原因にアプローチする方剤を使います。
この弁証論治といった方法を使い、
徹底した考察の上に成り立つものが漢方医学です。
筆者:日下
