コラム:漢方薬の裏話
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今回の記事では、「市販の漢方薬は、なぜどこも似たり寄ったりの配合量なのか?」という、意外と知られていない裏話をご紹介します。
現在、日本で一般用医薬品として漢方薬を販売する場合、厚生労働省が定める「一般用漢方製剤製造販売承認基準」に基づいた承認を受ける必要があります。
例えば、代表的な「葛根湯」の場合、以下のような「成分や効能」の基準が細かく定められています。
【葛根湯の承認基準(例)】
〔成分・分量(1日量)〕 葛根 4-8g、麻黄 3-4g、大棗 3-4g、桂皮 2-3g、芍薬 2-3g、甘草 2g、生姜 1-1.5g
〔効能・効果〕 体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み
メーカーがこの配合比率から外れたものを作ろうとすると、それは「独自の新しい薬」という扱いになります。
その場合、安全性や効果を証明するために膨大な研究データと費用が必要になってしまいます。
そのため、多くのメーカーはこの基準に沿って製品化します。
生薬の配合バランスで差別化を図るのが難しいため、各社はそれぞれの持ち味を打ち出し、個性を出しているのです。
実際、同じ「葛根湯」でも飲み比べてみると、メーカーによって香りや使用感が違ったりします。
そういった点にもぜひ注目してみて下さい。